THE STUDENTS’ ANNUAL 1929 Vol.9

By | 2017年6月28日
THE STUDENTS' ANNUAL 1929 Vol.9 ブックカバー THE STUDENTS' ANNUAL 1929 Vol.9
THE YEAR BOOK OF THE JAPANESE STUDENTS ASSOCIATION OF HAWAII
THE ASSOCIATED JAPANESE STUDENTS OF HAWAII
1929
ペーパーバック 
138
EDITOR-IN-CHIEF:Makoto Nukaga

本書を入手したのはだいぶ前になる。THE JAPANESE STUDENTS ASSOCIATION OF HAWAIIについての知識もなく、ただ眺めて楽しんでいた。

この組織については以下の書にて背景などを知った。親日家として知られるW.D.WESTERVELTを軸に結成された学校を超えた若人の交流機関である。

「ハワイ日系2世とキリスト教移民教育ー戦間期ハワイアン・ボードのアメリカ化教育活動ー」吉田亮著,2008

このTHE STUDENTS’ ANNUALを見る眼が大きく変わった。Y.M.B.A (YOUNG MEN’SBUDDHIST ASSOCIATION)OF HONOLULUの広告もあるが、明らかにキリスト教、Y.M.C.Aの影響化に編纂されている。(日布時事の広告有)

ここに収められた文章を読むと世界におけ役割について若い世代の滾るような思いを感じる。その足掛かりとなったのが、やはりY.M.C.Aが切っ掛けとなって開催された太平洋問題調査会(IPR 1925、1927年とホノルルで第一回、第二回大会が開催された)と浅海は考える。

柳沢政太郎編「太平洋の諸問題」1926(第一回ホノルル大会の報告)の裏表紙

Y.M.C.A、Y.M.B.A を中心に若い世代に太平洋の架け橋、あるいは「Crossroad」に居る自分たちになにがなしえるかの意識が形成されたように思う。

Hawaii at the Crossroads of the U.S. and Japan before the Pacific War,Davidann, Jon Thares編,2008

「Hawaii at the Crossroads of the U.S. and Japan before the Pacific War」では日本語学校問題とIPRについての論考をまとめた書でこの時代を理解する助けとなる。