アメリカに生きた日系人画家たち: 希望と苦悩の半世紀1896-1945

By | 2017年4月23日
アメリカに生きた日系人画家たち: 希望と苦悩の半世紀1896-1945 ブックカバー アメリカに生きた日系人画家たち: 希望と苦悩の半世紀1896-1945
東京都庭園美術館編集
日本テレビ放送網
1995
ペーパーバック (展示会図録)
180
協力:石井亜矢子
小川紀久子
大淵真一
写真撮影:ノーマン・スギモト/上野則宏

東京都庭園美術館での展示図録

元となるアメリカ本土での展示図録は「The View from within : Japanese American art from the internment camps, 1942-1945.」として出版されている。

終戦50年を機に日米関係を見直すことを意図した展覧会の図録。当時、アメリカで新たに発見され、見直されている画家の業績を日本でも紹介した。

出展作品の多くは全米日系人博物館からのものであるが、その他、個人所蔵、地方美術館、ホノルル美術館からの出展もあり、広くアメリカにおける日系人画家の活動、日系人の歴史を俯瞰することができる。(もちろん、広く知られるイサム・ノグチも含まれる)

当時全米日系人博物館館長で後にダニエル・イノウエ議員と結婚されるアイリーン・Y・ヒラノさんがメッセージを寄せている。展示の多くが全米日系人博物館が企画した「The View from Within:Japanese American Art from the Internment Camps,1842-1945」で展示されたものとのこと。

自分は本書を「尊厳の芸術」の隣に置くが、「尊厳の芸術」が収容所に送られた市井の人々の作品を収めるのに対し、本書では芸術に意欲をもやし、希望をもって海外に道を求めた人々の作品とその変遷を収めていることに留意すべきである。

ハワイ移民の作家は以下のとおり

犬飼恭平、ジョージ・ホシダ、ホンダ・ヒロシ

目次などは以下のとおり

主催者あいさつ

メッセージ ……… アイリーン・Y・ヒラノ

目次 Contents
13……….画家たちの新世界–日米美術交流史1896-1945 (岡部昌幸)
24 ……….小圃千浦の渡米に関する一試論–(母なる大地》を中心に(関昭郎)
図版 Plates
29 ………. I.ジャポニスムの時代とアメリカ中部・東部の画家たち
Japonisme and Artists in the Center and the East of the United States
41………. II.シアトル系の画家たち
Seattle School
45………. III.カリフォルニア系の画家たち
California School
61………. IV.ニューヨークを中心に活動した画家たち
New York School
79………. V.強制収容所内の画家たち
Painters in Concentration Camps (World War II)
117 ……..小圃千浦と強制収容所の画家たち(下嶋哲朗)
127 ……..強制収容所の日系アメリカ人アート(カリン・M・ヒガ)
133…….. Japanese American Art from the Internment Camps by Karin M. Higa
140 ……..関連年表
156 ……..用語解説
158 …….強制収容所所在地図
160 ……..作家略歴・作品リスト
List of Exhibition